会社公式ジャージをつくったら、想像以上に盛り上がった話。

会社公式ジャージをつくったら、想像以上に盛り上がった話。

会社をリブランディング

会社をリブランディング

biwacommon編集部のジョーだ。今回のコラムはHow to的なものではなく、少し趣向を変えて、クリエイティブの秘訣について書こうと思う。

テーマは「ジャージ」だが、ここでは一旦置いておこう。

このbiwacommonを運営するわが社、「株式会社ウィードプランニング(通称:Weed)」は2023年にリブランディングを行った。仕掛け人は他でもない、この私だ。ブランディングチームを立ち上げると、会社の存在意義であるパーパスを策定し、ミッションとバリューズとステートメントを定義した。それに伴いロゴマークもリニューアルした。

つまりWeedは新しく生まれ変わったのだ!
※Weedについて説明しようとすると恐ろしく話が長くなる。簡単に言ってしまえば、“広義の意味での”デザイン会社というところだ。

何かつくりたい!

何かつくりたい!

新しいロゴに愛着を持ってもらいたい…。組織の一体感を醸成したい…。そのために何かツールをつくりたいと思った。どうせなら、ロゴが入っただけの無難なノベルティではなく、実際に役立つもの、何よりオリジナリティがあるものがいい。早速、ブランディングチームでアイデアを出し合った。

検討を重ねた結果、私の思いつきである「ジャージ」が有力候補に上がった。ジャージは季節の変わり目で職場が肌寒い時、会社の大掃除や搬入作業で汚れそうな時、会社に着ていく服を考えるのが面倒な時など、大いに役立つに違いないのだ!

使えるシーズンが長く、伸縮性や耐久性も高く、動きやすく、なんだかんだ楽ちん。何よりおそろいのジャージなんて部活っぽくて楽しそうではないか…!私たちは公式ジャージをつくって、12月に行う会社の大掃除で配ることに決めた。

社内稟議を通す

社内稟議を通す

社内稟議は勝負の場だ。私たちは他のツールは一切提案せず、ジャージ一択でプレゼンすることにした。事務的な企画書ではだめだ。ジャージで何かわくわくすることが起こりそうな期待感を煽ることが重要だ。私はランディングページをつくった。メリットと、わくわくと、情熱を詰め込んだ「ジャージLP」だ。不慣れなイラストも描いた。もちろん、ざっくり見積もりであっても費用感を伝えるのを忘れてはいけない。

結果、その場でOKをもらうことに成功した!
※写真はジャージLPのページTOP

ボディとデザイン

ボディとデザイン

ベースとなるジャージ選びには特にこだわった。しっかりとした襟とリブ、Wジップ、ジップポケット、シルエット…どれも妥協は許されない。最終的に「United Athle」の「ジャージラグランスリーブJK」を採用することにした。サイズ確認のためS / M / L / XLを1着ずつ取り寄せ、会議室に試着用として置いておく。
デザインは複数案制作し、ブラッシュアップしていった。社内の声なども参考にしつつ、左胸にリニューアルしたロゴ、背面には大きくスローガンを配置したデザインに決めた。

一番のこだわり

一番のこだわり

一番のこだわりはジャージの内側に新しく策定した「パーパス」をプリントしたことだ。これでジャージを着用する度に必ずパーパスが目に入る(浸透する)仕掛けになっている。ちょうど、社員がパーパスを背負う格好になるのもなんだか頼もしい。お付き合いのある印刷会社にお願いしたので、自由度の高いこの案を実現することができた。

配布にもひと工夫!

配布する

会社の新たなイメージカラーであるExploring Yellow(勝手に名付けた黄色)で「HELLO my name is ステッカー」をつくって、一人づつ名前を印字し、袋に貼った。間違って他のサイズのジャージを持っていかないようにするためだ。付箋に手書きでも良かったのだが、少しでもいい感じに見えるようにアイデアを加える。ほら、シールを貼るだけで雰囲気がぐっと良くなった。

12月の大掃除当日

12月の社内大掃除当日の朝に配布

朝から楽しげな声が聞こえる。「ジャージめっちゃいいね!」とポジティブな言葉をたくさんかけてもらった。「他のグッズもつくって欲しい」という声もあり、ブランディングチームとして嬉しい限りだ。
制服が存在しないわが社で、若手からベテランまで全社員がおそろいのジャージを着ている光景は新鮮だ。私だけかもしれないが、その時確かに、社内から一体感らしきものを感じることができたのだ。

ジャージ・ソリューション

ジャージ・ソリューション

ジャージの着用は決して強要ではない。しかし、今後様々なハードな場面で着用されることだろう。特に私服が汚れる時に。それでいいのだ。ぜひ、ボロボロになるまで愛用してほしい。そして、着用する際に必ず目に入るパーパスを見て、「何のために会社が存在するのか」を再認識してもらえれば幸いだ。

新しいロゴを目にする機会を増やし、組織の一体感を醸成し、パーパスの周知に一役買ってくれている。課題を解決し、価値を創造するジャージ・ソリューション。これこそまさにクリエイティブの秘訣そのものではないか。
※写真は大掃除後の忘年会