biwacommon編集部のジョーだ。ママ友から「行列のできる明太フランスがある」との情報を入手した。明太フランスはエポックメイキングだ。ジェームス W.ヤング(※)の格言「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」の代表例みたいなものだ。つまり、アイデアとは明太フランスだ!
※著書『アイデアのつくり方』はクリエイターのバイブルとして読み継がれる名著。
さっそく週末に、行列のできる明太フランスを求めて「めんたいパークびわ湖」に行ってきたぞ。野洲市のびわ湖岸に位置するこの施設は、明太子の老舗かねふくが運営する明太子専門テーマパークだ。「なぜ滋賀に明太子? 福岡と間違えてない?」そんな邪推をしてはいけない。滋賀でおいしい明太子が食べられるのだ。それで十分ではないか!
そこら中に「トンビに注意」の掲示がされている。事実、空を見上げたらトンビが群がっていた。トンビは高度な学習能力と記憶力を持つ賢い鳥だ。明太フランスを狙っているのだな。渡さないぞ。
エントランスをくぐると、愛らしいキャラが迎え入れてくれる。メガネを掛けているのは「タラコン博士」だ。公式の身長は180cm。ビッグサイズの明太子だな。
テーマパークの中には、学術的な掲示物もある。明太子はスケトウダラの卵で、卵の成熟具合で名称と使われる用途が異なるようだ。ガム子→真子→目付→水子。「目付」だけ名称のトーンが違うぞ。ちなみに明太子には成熟卵の「真子」が最適らしい。知識を深めて味わうと一味違うだろう!
明太子は1907年に樋口伊都羽氏が売り出したそうだ。現在は2024年だから117年前の大正時代から存在していることになる。確かに、明太子の大胆な赤色や優美な曲線からは大正ロマンを感じる。つぶつぶ感(プチプチ感)は卵そのものの質感でなく塩漬けの技術だそうだ。また一つ知識を深めてしまった!
できたてを試食してみた。とても食べやすい! 新鮮な明太子は粒が立っていて、高度な塩漬け技術によって実現されたプチプチ食感がたまらない。言葉にするのが難しいが、どことなく「新鮮な香り」がする。それに辛さも控えめだ。スタッフさん曰く「市販の明太子はご飯などに合わせることを想定して辛めにつくるが、こちらのできたての明太子はとても新鮮なので、本来の旨味を引き立てるオリジナルレシピでつくっています」とのこと。ちなみに試食専用で非売品だ。買いたかったが残念!
売場はまだ準備中のようだ。数量限定販売か。のぼりには「お一人様2本まで!お願いするピヨ~」と書いてある。分かったピヨ。
広々としたテラスにはトランポリンや滑り台などの遊具がある。びわ湖が一望できる気持ちの良いロケーションだ。もちろん、空にはトンビが群がっている。
室内キッズパークエリアも大型の滑り台やロッククライミングなど遊具が盛り沢山だ。「めんたいパークびわ湖」は子供のための設備が充実している。写真にはないが、キャラの折り紙や塗り絵、クイズも置いてあった。朝イチだったので人は少ない。一緒に来た娘も2時間ほど遊んでいたぞ!
しまった! 子供と遊ぶのに夢中になり、本来の目的を見失っていた。大局観を欠いてしまった。急いで明太フランス売り場に戻ると、すでに行列ができていた。
焼き立てのパンの香ばしい匂いが館内に広がる。行列はさらに長く連なっていく。販売開始のベルが鳴る。無事に2本購入できた。価格は1本600円だ。
よく見て欲しい。2本の切れ込みを。ここから明太子専門店の矜持を感じる。パン屋の明太フランスはあくまでパンが主役だが、明太子専門店の明太フランスは明太子が主役だ。コンセプトが異なるのだ。この明太フランスは、パン屋のそれとは似て非なるものなのだと私に訴えてくる。
中には新鮮な明太子がぎっしりと詰まっている。さすがに味が濃い! 香ばしいフランスパンのバリバリもっちり食感と、新鮮な明太子のつぶつぶ食感と旨味と辛味が交わり、実に贅沢な味わいだ。これはクセになる!
素手で半分にちぎったので見た目はきれいではないが、断面はこのような感じだ。サイズはH230mm×W80mm×D50mmで、かなりボリュームがある。全部食べられるかな?と不安に思う気持ちはよくわかる。私もそうだった。だが安心して欲しい。食べだしたら止まらないぞ!
行列のできる明太フランスは、めんたいパークびわ湖にあるぞ。
数量限定販売なので早い時間帯に行くのがおすすめだ。
めんたいパークびわ湖
https://mentai-park.com/biwako/