湖東三山【百済寺】紅葉レポート!天下遠望の名園が魅せる絶景と御朱印

湖東三山【百済寺】紅葉レポート!天下遠望の名園が魅せる絶景と御朱印

2025.12.3彦根・湖東

湖東三山【百済寺】へ紅葉を見に行ってきた

biwacommon編集部のジョーだ。11月最終日、紅葉の名所として名高い湖東三山【百済寺】を訪れてきた。

百済寺は「日本紅葉百選」に選ばれた名刹であり、名園として知られる庭園の紅葉や、苔むした石垣参道の風情がよく知られている。敷地が広大なため、その全貌を紹介しきるのは難しいが、今回は紅葉の写真とともに、その魅力の一端をお届けしよう!

なお、境内は石段や山道が続くため、歩きやすい靴で訪れると安心だ。

駐車場は大型バス20台、乗用車220台(無料)。紅葉シーズンは観光バスや県外ナンバーが多く、人気ぶりを実感!今回は車で中腹の駐車場まで上がり、表門から参拝した。

百済寺とは?

百済寺は、聖徳太子が開基したと伝わる天台宗の寺院で、近江最古級の歴史をもつ。

本尊は「十一面観世音菩薩立像(植木観音)」で、近江西国三十三箇所観音霊場の第16番札所にあたる。滋賀県湖東地方にある金剛輪寺・西明寺とともに、天台宗の名刹として「湖東三山」を形成している!

表門を抜けて境内へ

表門から本堂までは徒歩で約15分。庭園の入口付近には、市指定彫刻の木造不動明王二童子像が祀られている。撮影禁止のため、しっかり心に刻んでおきたい!

御朱印は表門をくぐって左手すぐの「御朱印堂」で拝受できる。

県内最大級の庭園

百済寺の本坊庭園は、池泉回遊式と鑑賞式を兼ね備えた県内最大級の庭園だ。

山の斜面を活かした大きな池や巨岩が組まれ、手入れの行き届いた庭園と自然の山景が一体となる雄大な景観が広がる!

紅葉に包まれながら歩く「なだら坂」

本堂へ向かう道は、石段の表参道と、段差のない「なだら坂」の2ルート。今回は紅葉をより楽しむため「なだら坂」を選んだ。

黄から赤、そして深いえんじ色へと変化する紅葉が頭上を覆い、多くの参拝者が足を止めて写真を撮っていた。紅葉に包まれて歩くひとときは、まさに秋ならではの贅沢だ!

天下遠望の名園

庭園内で最も高い位置にある遠望台は、近江の地を一望できることから「天下遠望の名園」と称される。紅葉と相まってとても美しい景色!

古代には、この方角の先に百済国があったため、渡来人が故郷を偲んだ場所ともいわれている。

※百済国…紀元前18年〜660年まで朝鮮半島南西部にあった国家

参道を進むと出会う風景と歴史

本堂へと続く参道には、色づいた木々に囲まれた静寂の道が続く。慶安3年(1650年)に建立され、のちに再建された弁天堂や、樹齢430年と伝わる観音杉など、歴史を感じる景観が点在している!

本堂近くにそびえる仁王門

仁王門は、元亀4年(1573年)の織田信長の焼き討ちで焼失し、慶安3年(1650年)に、本堂など他の建物とともに再建された。左右には金剛力士像が立ち、参拝者の無病息災を見守る。

正面に吊るされた大草鞋には、触れると健康長寿のご利益があるとされる。時代ごとに大型化し、現在は約3メートル。地元の方々が10年に一度作り直しているという!

本堂と十一面観世音菩薩立像

百済寺の本堂は、慶安3年(1650年)に再建された建造物で、2004年12月10日付で重要文化財に指定されている。織田信長の焼き討ちをはじめとする度重なる兵火で失われたが、江戸時代に再び建立されたものだ。

本尊の「十一面観世音菩薩立像(植木観音)」も重要文化財で、高さ約2.5メートルの秘仏である。聖徳太子が百済国の寺「龍雲寺」から持ち帰った巨木で彫られたと伝わり、33年に一度だけ開帳される!

本堂横の鐘楼にある梵鐘は「昭和の名鐘」と称され、私も突いてみたが、澄んだ音色が印象深い!

千年菩薩樹に息づく歴史

境内には「千年菩薩樹」と呼ばれる菩提樹がある。聖徳太子の時代から「仏陀の聖樹」として崇められたが、織田信長の焼き討ちで幹は焼け落ちた。しかし根は生き残り、再び芽吹いて蘇ったという!

中心の空洞はかつての幹の太さを物語り、焼け跡から芽吹く姿は強運厄除の象徴そのもの。長い時を経ても、当時の惨禍を語り継いでいる。

百済寺の御朱印「植木観音」

百済寺では、複数種類の御朱印を拝受できる。私は本尊「植木観音」の御朱印を選んだ。「植木観音」は、聖徳太子が根付きの大木に十一面観世音菩薩立像を刻んだという伝承に由来する。紅葉や千年菩薩樹など、樹にまつわる百済寺ならではの御朱印だ。

端正な筆致は形や配置が整然としており、視覚的にバランスが取れて美しい!手入れの行き届いた百済寺の名園を思わせる趣がある。

紅葉は秋の深まる11月中旬から12月初旬の時期がおすすめ!

秋の深まる百済寺では、庭園の池に映る紅葉、石垣沿いに広がる紅葉など、境内の至るところで秋の色づきを楽しめる。創建から1400年以上の時を経ても変わらず人々を魅了し続ける景色だと思うと、百済寺の紅葉がより心に響く!

今年の紅葉は、11月中旬から12月初旬の時期がとくに見頃だが、百済寺は四季それぞれに美しい景観と深い歴史を感じられる場所だ。ぜひ訪れて、その魅力に触れてほしい!

境内では寺猫が縁側で眠っており、心穏やかな癒しを添えてくれた。

天台宗 釈迦山 【百済寺】
〒527-0144 滋賀県東近江市百済寺町323
拝観時間:8時30分〜17時(受付は16時30分まで)
拝観料金:大人600円、中学生300円、小学生200円
公式サイト:http://www.hyakusaiji.jp/