攻めづらそうな天守までの道のり
お城の入り口から天守までは、徒歩でおよそ15分。
敵が攻めにくくするためか、道や階段が歩きづらく、なかなか天守まで辿り着けません。ヒーヒー言いながら「昔の敵兵もここを攻めるのは大変だっただろうな…」と思いを巡らせます。
ちなみに、「天守」の他に「天守閣」という言葉をよく耳にするので、違いがあるのか調べてみました。最上部にそびえるお城の主要な建物という点で意味は同じですが、「天守」が学術用語や古い文献で使われる正式名称で、「天守閣」は幕末以降に広まった俗称・造語だそうです。
非常時には落とし橋になる廊下橋。日本の音風景百選に選ばれている時報鐘。重要文化財の太鼓門櫓など、天守までの見どころを楽しみながら少しずつ進みます。なお、天守までの道中は自販機などの飲料販売があまりなかったので、水分は持参がおすすめです!
天守に到着!
ようやく天守に到着!間近で見るとやはり圧巻です。
じっくり天守を見ていると、城らしい三角の屋根の中に曲線の屋根や、金色のあしらいなど今まで気づかなかったおしゃれポイントを発見しました。
実は、彦根城の天守は大津城から、天秤櫓は長浜城から移築したリサイクル城だったようです。工期短縮や経費削減はもちろんですが、落城しなかった城の建材を使うことでゲン担ぎをする意味合いもあったと言われています。
天守の正面にひこにゃんパネルが設置してあります。実物がいるかと錯覚する、妙にリアルな実写パネルなので、「お散歩」に立ち会えずとも一緒に撮影できるうれしい演出です。
見どころ満載の天守内
ゲームでラスボスが待っている城の入り口のような重厚な扉を抜けると、いきなり急すぎる階段がお出迎え。いくら敵に攻めづらくするためとはいえ、これだと味方も使い勝手が悪くないのかな〜と思いこちらも調べてみました。
そもそも天守は「お殿様が住んでいる」と思いがちかもしれませんが、実際、住居をするための機能はありませんでした。城内外の監視を行う「物見櫓」、最終的な防御拠点となる「最終防衛設備」、武器や食料を保管する「倉庫」、そして城主の権威や力を見せつける「権力の象徴」の四つの役割があり、日常生活を送る場所ではなかったため、階段の使いにくさは問題にならなかったのだとか。
さらに天井を見上げると、梁がうねうねと曲がりながら交差しているのが目に入ります。自然の木の力強さがそのまま生かされていて、思わず見入ってしまいました。
ロマンを感じる最上階
天守内は仕切りがほとんどなく、広々とした空間が続きます。廊下も幅が広くやっぱり「日常遣いしてない感」が伺えます。
廊下の至るところにあるのが、三角や四角などいろんな形の「鉄砲狭間」。見た目は可愛いですが用途は全然可愛くなく、敵に見つからずに攻撃するために作られたもので、外からは穴が見えないようになっています。特に男性陣はきっとワクワクすること間違いなし。ぜひ武将になったつもりでエア鉄砲を構えてみてください!
天守の最上階から見下ろすと彦根の街並みや琵琶湖、国体会場の平和堂HATOスタジアムを一望できます。ありきたりではありますが、井伊兄弟も同じ場所からこの景色を見たのだと思うと感慨深くロマンを感じます。急な階段を汗をかきかき登ってきた甲斐がありました。
個人的推しポイントは石垣!
個人的に刺さったポイントは、石垣です!
とはいえ私は石垣素人。これがどういった組み方で珍しいものなのか…というツウな情報までは定かではないですが、素人目に伝わる大迫力な石垣があちこちに!計算してこんなに大量の石を置いていったのか、適当に置いていたら「ラッキー!」といい感じになったのか(そんなはずはないですが)…どちらにせよ昔の人の技術とセンスに感銘を受けました。
折り重なる石垣が、昔テレビで見た中国の映像と重なり、「万里の長城みたい〜」と城を城で例えるナンセンスな感想を心に秘めながら鑑賞しました。
そんな私の浅い感想は置いておいて、彦根城内にある看板に掲載されていた有益情報を皆さんにお届け。敵の侵入を防ぐ目的で山腹に斜面を登るように築かれた、「登り石垣」が彦根城には5箇所に築かれています。現存する十数ヵ所ある天守の城郭のなかでも、その存在が確認されているのは洲本城(兵庫県)や松山城(愛媛県)など限られた城にしか見ることができない珍しい石垣です。訪れた際にはぜひ探してみてください!