浮御堂の御朱印
丸みを帯びた、どこか愛らしい筆致の御朱印。力の抜けた文字には、まるで琵琶湖に浮かぶかのような浮遊感があり、「満月寺」の「寺」や「浮御堂」の「浮」の字からは、満月を思わせる柔らかな丸みが伝わってくる。
一見やさしい印象ながら、幾重もの水の流れに磨かれた石のような、芯のある力強さも感じる。琵琶湖に静かに浮かぶ浮御堂らしさが凝縮された、印象深い御朱印だ!
西明寺の御朱印(限定御朱印)
2回目の紹介となるため、限定御朱印に注目。
西明寺では多彩な御朱印が授与されている。
枚数限定の切り絵特別御朱印や、なで猫像奉納記念の特別猫集印、十二神将朱印(全12種)など、種類も豊富だ。私は2026年の干支「午」にちなんだ、年限定の十二神将朱印を拝受した。
因陀羅大将(いんだらたいしょう)は薬師如来を守護する十二神将の一体で、午年や午の刻の守護神とされる。
青い和紙に描かれた端正な金の筆致は、力強い武神というよりも、冷静さの中に知性と余裕を感じさせる!
多賀大社の御朱印(限定御朱印)
こちらも2回目の紹介となるため、限定の切り絵御朱印を紹介。
今回拝受した絵御朱印は、金色の紙に本殿を切り抜いた特別な切り絵仕様で、まるでアート作品のような佇まい。とりわけ、切り絵ながら優美な曲線を描く檜皮葺(ひわだぶき)の屋根は、荘厳な雰囲気を見事に表現している!
中央には延命長寿を意味する「莚寿(えんじゅ)」の文字が入り、切り抜き部分を本殿に重ねることで、御朱印と実景が一体となる仕掛けも魅力である。
田村神社の御朱印
御朱印は、飾り気のない力強い筆致が印象的だ。真っ直ぐな筆跡には、実直で潔い美しさがある。なかでも「村」の字の「寸」の部分は竹の節を思わせるかたちで、矢竹で知られる田村神社らしさを感じさせる。
鈴や鹿の意匠は鈴鹿峠に由来するものだろう。どこか可愛らしく、愛嬌もある!
比叡山延暦寺 東塔 総本堂 根本中堂の御朱印
●醫王殿(いおうでん/写真上)
根本中堂には、伝教大師最澄が自ら刻んだと伝わる薬師如来が本尊として祀られている。薬師如来は病を癒す「医王仏」とされることから、根本中堂は「醫王殿」とも呼ばれる。薬師如来の薬壺には、人々の願いに応じた救いが収められているという。
御朱印に記された「醫王殿」の細かな筆の流れは、小さな線が重なり合い、日々の努力や積み重ねが、やがて大きな成果へと昇華していく過程を思わせる一枚だ!
●荼枳尼天(だきにてん/写真下)
同じく根本中堂で拝受した、星峯稲荷堂の縁日限定御朱印。星峯稲荷堂に祀られる荼枳尼天は、白狐の姿で現れ、罪穢れを祓い、福徳・開運・商売繁盛・立身出世をもたらすとされる神様で、延暦寺創建の頃から信仰を集めてきた。
「星の峰」とは、比叡山延暦寺の修行の場である山頂を指す名。御朱印は、鋭く流れるような筆の払いが流れ星を思わせ、星をかたどった印と青地に金文字の配色は、比叡山の夜空に輝く一等星を彷彿とさせる。神秘性と美しさを併せ持つ一枚だ!
比叡山延暦寺 西塔 釈迦堂の御朱印
文字から文字へと流れる筆致は、やがて「大雄殿」という言葉へと収束していく。その筆の運びは、形を変えながら絶え間なく続き、万物は常に移ろい、決して同じ姿にとどまらないという「諸行無常」の教えを自然と感じさせてくれる!
「大雄殿」は釈迦如来を祀る本堂を示し、「大雄」は悟りを開いた釈迦を讃える尊称だ。
比叡山延暦寺 横川 元三大師堂の御朱印
左上に押された「角大師」の印が印象的で、疫病除けの御利益を感じさせる一枚。均一な線でありながら、独特の歪みやかすれがあり、どこか不気味でありつつも愛嬌のある角大師の姿が想起される。他ではなかなか見られない個性的な御朱印だ!
なお、御朱印ではないが角大師護符は「最強の護符」とも称され、角大師のあるところには病魔や悪鬼が近づかず、あらゆる災厄から身を守ると伝えられている。
まとめ
西明寺や多賀大社のように、一つの寺社でも通常版や限定版など複数の御朱印が存在する。訪れるたびに集める楽しみもあれば、一度で揃える楽しみもある。楽しみ方は人それぞれ。
比叡山延暦寺は、東塔・西塔・横川の各エリアで計10種類の御朱印を拝受できる。さらに期間限定の縁日特別御朱印もあるため、御朱印を集めている方は訪問前の確認がおすすめだ。
今後もbiwacommonでは、滋賀の歴史と自然を、神社仏閣という切り口から発信していく!