
biwacommon編集部のジョーだ。以前公開した「一期一会のご縁〜御朱印で巡る【滋賀の神社仏閣】」が想像以上に反響をいただいた!やはり滋賀の魅力を語るなら、人々の暮らしや歴史、自然と深く結びついた神社仏閣の存在は欠かせないだろう。
今回も私の御朱印ライブラリとともに、滋賀の名だたる6ヶ所を紹介していくぞ!
▶まだ読んでいない方はこちら
一期一会のご縁〜御朱印で巡る【滋賀の神社仏閣】

百済寺は聖徳太子の開基と伝わる天台宗の古刹で、近江最古級の歴史を誇る。「日本紅葉百選」に名を連ねる名刹で、名園として知られる庭園の紅葉や、苔むした石垣の参道は季節ごとに趣を変える!
本尊は「十一面観世音菩薩立像(植木観音)」。金剛輪寺・西明寺とともに「湖東三山」を形成し、今も変わらず多くの参拝者を惹きつけている。

百済寺では、複数種類の御朱印を拝受できる。私は本尊「植木観音」の御朱印を選んだ。「植木観音」は、聖徳太子が根付きの大木に十一面観世音菩薩立像を刻んだという伝承に由来する。紅葉や千年菩提樹など、樹にまつわる百済寺ならではの御朱印だ。
端正な筆致は形や配置が整然としており、視覚的にバランスが取れて美しい!手入れの行き届いた百済寺の名園を思わせる趣がある。
▶百済寺の記事はこちら
湖東三山【百済寺】紅葉レポート!天下遠望の名園が魅せる絶景と御朱印

白鬚神社は“延命長寿の神様”として古くから信仰を集め、縁結び・子授け・開運招福・交通安全・航海安全まで幅広いご利益をもつ。琵琶湖に浮かぶ湖中大鳥居は「近江の厳島」と呼ばれる象徴的な景観で、滋賀を代表する名所だ!

太く短く勢いのある筆致は、「現在を精一杯生きる」という力強さを感じさせる。延命長寿の神社というと穏やかなイメージがあるが、この御朱印からは前向きな気迫が伝わる。
日日是好日(にちにちこれこうにち)の精神を体現したような御朱印だ。日々の生活を精一杯大切に生きることが、延命長寿の秘訣なのかもしれない。
▶白鬚神社の記事はこちら
琵琶湖に浮かぶ絶景の大鳥居!近江の厳島【白鬚神社】

長命寺は聖徳太子の開基と伝わる近江西国三十三所第31番札所。琵琶湖畔の長命寺山中腹、約250m地点に位置し、麓から808段の石段が続く。登り切った先には、達成感とともに琵琶湖を一望できる絶景が広がる!
寺名は、武内宿禰が柳の巨木に刻んだ「長寿」の文字にちなむ伝説に由来し、太子がその霊跡に観音像を刻んで伽藍を創建したのが始まりとされる。
境内西側の鐘楼からは、三重塔・本堂・三仏堂・護法権現社拝殿を一望できる。重要文化財が横一列に並ぶ景観は壮観で、自然と文化がひとつの絵画のように溶け合っている!

長命寺では複数種類の御朱印を拝受できる。私は基本形の「大悲殿」を拝受した。流れるような筆致の中で、「悲」の文字が両腕で包み込むような形をなし、「長命寺」の「長」がハート型にも見える。“ハート=命=長生き”という私なりの解釈だが、愛を持って長生きしたくなる、そんな温かみのある御朱印だ。
※「大悲殿」とは、観音様を祀るお堂の意味。
▶長命寺の記事はこちら
近江八幡【長命寺】808段の石段を登れば琵琶湖を望む天空の寺院!絶景と重要文化財の宝庫

湖東三山の中央に位置する近江西国三十三所第15番札所。鈴鹿山脈の西山腹にあり、朝晩の寒暖差と清らかな水が育てる紅葉は“血染めのもみじ”として全国的に知られる!
国宝の本堂「大悲閣」、重要文化財の三重塔・二天門、行基が自ら刻んだと伝わる本尊・聖観音(秘仏)など、見どころは尽きない。参道には全国から奉納された千体地蔵が並び、静寂の中に祈りが積み重なる空間だ。

聖観音(本尊・聖観世音菩薩)
聖観音とは本尊・聖観世音菩薩(秘仏)のこと。実際にその姿を目にしたからこそ、ひとつはこの聖観音をいただきたいと思った。均整の取れた筆致の中にも力強さがあり、誠実で凛とした印象を受ける。「音」の字の横に伸びる線は、まるで風を受けているかのようだ。実際に本堂でも、松峯山から心地よい風が吹いていた。
大黒天
金剛輪寺には、日本最古の大黒天像(秘仏)と、七福神として親しまれる福々しい大黒天像の2体がある。大黒天は伝教大師・最澄が唐から持ち帰ったとされ、古くから五穀豊穣や金運招来の神として厚く信仰されてきた。金色の御朱印も、まさにそのご利益を象徴するようなありがたさだ。
▶金剛輪寺の記事はこちら
紅葉名所!湖東三山【金剛輪寺】を巡る秋旅。血染めのもみじと国宝の本堂、御朱印も紹介

琵琶湖に浮かぶ竹生島に建つ寺院で、日本三大弁才天のひとつ(本尊:大弁才天)。近江西国三十三所第30番札所でもある。大阪城の遺構である国宝・唐門、伏見城から移築された観音堂や舟廊下(重要文化財)など、豊臣秀吉ゆかりの文化財が数多く残り、歴史的・宗教的に極めて重要な寺院だ!
本尊の大弁才天は秘仏で、60年に一度ご開帳される。弁才天信仰の中心地として古くから崇められ、「神様の棲む島」と称されるパワースポットとしても知られている。

宝厳寺開創千三百年記念の切り絵御朱印。紙を重ねて立体感を生み、工芸品のように精巧だ。軽やかに舞う大弁才天を中心に、朱・緑・青で竹生島の自然が鮮やかに描かれている。大弁才天の表情の柔らかさと色彩の重なりが相まって、可愛らしくも気品ある御朱印に仕上がっている。

竹生島に鎮座し、水の神・浅井比売命を祀る古社。本殿は豊臣秀吉が寄進した伏見桃山城の「束力使殿」を移築したもので、国宝に指定されている。長く宝厳寺と一体で信仰を担ってきたが、明治の神仏分離により分立した。弁才天の神使である龍(弁才天は龍神と同一視される)との結びつきが深く、琵琶湖における水神・龍神信仰の中心地として崇められている。
能「竹生島」の舞台としても知られ、鳥居に向かって“かわらけ(素焼きの小皿)”を投げる習わしが有名だ。鳥居をくぐれば願いが叶うとされ、多くの参拝者が挑戦している!

必要最小限の要素に絞り込み、本質を追求するミニマリズムを思わせる、きわめてシンプルな御朱印だ。しかし、その淡々とした筆致には、自然を敬う飾り気のない心を彷彿とさせる。
神道には、自然とのつながりを無理なく大切にする考え方がある。「八百万の神」の思想に基づき、山・川・木・岩といった自然界のあらゆるものに神が宿ると信じ、感謝し、共に生きるという姿勢だ。自然を敬い、清らかに保つ心持ちこそが、神を感じるはじまりでもある。
この自然体の御朱印からは、そうした自然崇拝の精神が静かに滲み出ている。

まだまだ滋賀には、紹介しきれないほど多くの神社仏閣がある。名の知れた名所はもちろん、ひっそり佇む無名の寺社にも、それぞれ固有の物語と風景が息づいている。
今後biwacommonでは、そうした場所を積極的に取材し、滋賀が育んできた歴史や豊かな自然を、神社仏閣という入口から伝えていきたい!