石山寺の紫陽花をもう一度!【 牛玉(ごおう)さん】で『紫陽花オーナー』になってみた!

石山寺の紫陽花をもう一度!【 牛玉(ごおう)さん】で『紫陽花オーナー』になってみた!

2025.6.27大津・草津

日本の梅雨といえば紫陽花!

biwacommon編集部のモリモトです。

関西も梅雨入りが報じられ、いよいよ日本らしい蒸し暑い夏がやってきました。こんなジメジメした季節のオアシスといえば、やはり紫陽花ではないでしょうか!

紫陽花好きのBiwacommon編集部は、先日訪れた「もりやま芦刈園」の記事に続き(記事はこちら)、滋賀でもっと素敵な紫陽花スポットはないかと探していました。

そこで思いついたのが、四季折々の花が咲き誇る“花の寺”として名高い石山寺。早速石山寺に紫陽花を見に行かせてください!とご依頼すると…「近年、シカの食害で紫陽花がほとんど咲いていなくて」「その代わりにゴオウさんで紫陽花の鉢植えオーナーになれるイベントをされてますよ!」とのこと。

シカって紫陽花を食べちゃうの?ゴオウさん?紫陽花オーナー?
頭にいくつも「?」を浮かべながらも、紫陽花のオーナーなってみたい!と期待が膨らみました。

毎月18日は【牛玉さん】の日

調べてみると【牛玉(ごおう)さん】とは、毎月18日に石山寺の御本尊「如意輪観世音菩薩」さまから、より良いご縁を頂ける日として開催されている門前市のこと。
美味しいお料理に、新鮮な野菜、掘り出し物などが並ぶ、地元の方には有名な27年間続く歴史のあるイベントです。
『紫陽花オーナー』は牛玉さんが昨年から企画されている、6月のイベントのことでした。

自然のエネルギーがみなぎる石山寺

石山寺の創建は747年(天平19年)。紫式部が『源氏物語』の執筆を始めたお寺として有名で、2024年の大河ドラマ『光る君へ』にも登場しました。

まずはお参り!ということで参事の田中さんに案内してもらいながら石山寺を参拝しました。
正面には石山寺の顔である東大門。その大きさは迫力と威厳があり、重要文化財にも登録されています。また日本最古の多宝塔や県内最古の木造建築の本堂など、境内随所に見どころの多い、歴史深いお寺です。

ほかにも石山寺の由来になった国の天然記念物の『硅灰石(けいかいせき)』は圧倒的な存在感。一枚岩の堂々とした様子に梅雨の湿りっけを吹き飛ばすほど自然のエネルギーを感じます。

紫陽花の新芽を食べにくるヤツら

そんな歴史のある石山寺ですが“花の寺”としても有名です。
1月ごろから様々な種類の桜が咲き出し、ツツジやフジをはじめ初夏の新緑、夏にはハスやサルスベリ。秋には紅葉が見られ、冬は寒椿や南天など。どの季節に訪れても自然や花が創り出す、心地よい空間が楽しめます。

しかし近年、温暖化の影響なのか動物たちが山から参道の方まで降りてくるそう。
紫陽花も新芽を食べられて新しい花が咲かなくなり、全盛期に比べるととても数が減ったようです。
そのため紫陽花や花菖蒲など動物が食べてしまう高さの花や植物はフェンスで囲ってあります。

どんな動物が降りてくるんですか?と聞くと「シカをはじめ、タヌキ、アライグマ、ハクビシンなどが多いです」と参った表情の田中さん。

「こんな状況なので、地元の方や石山寺を応援してくださる方が、お花を寄贈してくださったり、植樹にご協力くださったりすることで大変助けられています。」と感謝されていました。

紫陽花オーナーになってみた!

そんな石山寺の現状を知った牛玉さん実行委員の方たちが企画した『紫陽花オーナー』イベント。

石山寺の参道に等間隔に並んだたくさんの鉢植えの中から、自分のお気に入りの若木を選べます。膝ぐらいの高さのものからすでに肩のあたりまで大きくなっているものも。小さいものは、花が咲くまでのお楽しみです。
お気に入りが見つかったらネームプレートを鉢に挿します。(1鉢あたり3000円)

biwacommon編集部では信楽焼の鉢に入った小振りで、まだ花の咲いていない紫陽花を選びました!
biwacommonが紫陽花の成長と共にウェブメディアとしてもっともっと大きく成長しますように…と願いを込めつつ選定しました。

大きくなった紫陽花は石山寺の境内に植樹される予定とのこと!詳細はまだ未定のようですが、自分がオーナーになった紫陽花が石山寺で咲くと思うと感慨深いですし、定期的に足を運びたくなりますよね!
紫陽花に関しては石山寺さん、牛玉さんの実行委員の方がお世話をしてくださるようです。

地元を、石山寺を盛り上げたい。

取り組みを始められたきっかけを牛玉さん代表の井上さん(左)にお聞きしました。

井上さん 生まれも育ちも石山寺の近くで、石山寺や門前商店の取り組みを近くで見てきました。
親世代が盛り上げていた牛玉さんを、また自分たちの手で盛り上げたいという想いで、石山寺の座主に入ってもらいながら実行委員会を発足しました。
実行委員では牛玉さんを「出逢い市」と定義し牛玉さんにお越しになる方々にとって“こころが出会える一日を”過ごせる空間でありたいと考えています。毎月楽しんでもらえるような企画はもちろん、石山寺の現場や植樹についてなど今後はSNSなどの発信にも力を入れていきたいと思っています。

『紫陽花オーナー』の企画立案者の岩原さん(右)は県内で社会福祉事業を行うNPO法人ブラフアートの代表。牛玉さんを盛り上げるべく、有志で実行委員に参加されています。
牛玉さんに出店もされているのでそちらも要チェックです!

紫陽花オーナーになってみて

実行委員の方の想いを伺い、紫陽花オーナーを通して石山寺を盛り上げる貢献が少しできたのでは!と思うとオーナーになってよかった!と感じました。

井上さんをはじめ実行委員の方々は、牛玉さんの出店者にも来場者にも、とても親しげにお話されている様子が印象的でした。
牛玉さんならではの地元のあたたかさを感じる「出逢い市」。人との出会いはもちろん、地元ならではの商品、毎月の楽しい企画。牛玉さんに来ればいろんな出逢いができる空間だと感じました。

牛玉さん
Instagram @ishiyamaderamonzenichi0018

石山寺
Webサイト https://www.ishiyamadera.or.jp/