【滋賀県立琵琶湖博物館】Part1 近江にいたゾウと龍神伝説

【滋賀県立琵琶湖博物館】Part1 近江にいたゾウと龍神伝説

2025.3.25大津・草津

大規模リニューアルされた琵琶湖博物館を観に行こう!

こんにちは、コバです。

滋賀県草津市の烏丸半島にある滋賀県立琵琶湖博物館をご存知でしょうか。こちらのコンセプトは、「びわ湖のすべてを感じるミュージアム」。湖の生い立ち、人々の歴史、自然と暮らしの展示をはじめ、湖の生き物の生きた姿を見ることのできる水族展示もあわせもつ、全国的にもめずらしい博物館です。

滋賀県の観光名所のひとつですが、行ったことがないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?

僕は動植物が好きなので昔はよく行っていましたが、2020年の大規模リニューアル完了後は行けていなかったなぁと思い、取材を申し込みました。快く取材を受け入れてくださり、学芸員の鈴木さんに案内していただけることに。興味深いお話をたくさん聞くことができ、盛りだくさんの取材となりました。

全ての展示を紹介するのではなく、個人的に印象的だったことや、良いリニューアルだと感じたことろを紹介していきます。

Part1では、日本に生息していたゾウと近江に根付く「龍神伝説」とが関わっているというお話が面白かったので、そこにフォーカスして紹介したいと思います。

400万年前の日本には大型のゾウも生息していた!?

いまでは島国の日本ですが、およそ400万年前は大陸とつながっていたと考えられています。
その際にツダンスキーゾウという肩までの高さが4メートル級の大型のゾウも、日本へやってきて、生息していたそうです!

博物館では、ツダンスキーゾウの大きな骨格標本と、当時の姿を再現した模型とを見比べることができます!上の写真の反対側が、骨格標本になっています。

島国で生きるのに適した大きさに進化したゾウたち

後に大型のゾウは、島国で生きやすいように小型に進化していったと考えられているそうです。上の写真のアケボノゾウやミエゾウのような化石が、日本各地で見つかっています。

因みにアケボノゾウの骨格標本は、滋賀県犬上郡多賀町の採掘現場から発見された化石を復元したレプリカです。実際の化石は、「多賀町立博物館」で見ることができるそうです!

180万年前の琵琶湖周辺を再現したジオラマ!

約180万年前の琵琶湖周辺の環境を再現した、迫力のあるジオラマもあります!太古の昔、滋賀県にゾウの住む森があったことが実感できます。

リニューアル前は、気候も再現するため雷雨の音が鳴り響いていたのですが、雷の音は無くなったそうです。僕も子どもの頃に怖かった記憶があるので、小さなお子さんにも安心ですね。

ゾウだけじゃなくワニもいた!

三重県伊賀市の古琵琶湖層群(約370万年前)からは、ワニの足跡化石も見つかっているそうです。琵琶湖にワニがいたなんて、今からは想像できませんね!モミジの葉のような形の足跡がチャーミングですので、是非見てみてください。

近江各地に根付く龍神伝説とゾウの化石

先ほど紹介したような日本のゾウたちは、残念ながら大昔に姿を消しましたが、後に発見された化石にまつわる面白いお話しを聞くことができました!

琵琶湖という日本最大の湖がある近江には、龍を水神とする信仰が根付いていったそうで、多くの龍神伝説も記録されているとのことです。

江戸時代、とある山から偶然ゾウの化石が見つかった際は、当時ゾウを見たことがある人がほとんどいなかったことや、龍の実在が信じられていたことから「龍の骨が見つかった!」として騒ぎになったそうです。

化石を見つけた方は、めでたいことだとして領主から褒美をもらい、「龍」という苗字を名乗ることが許されたとか。

当時の竜骨図(スケッチ)

発見されたゾウの骨を江戸時代の人々は龍の骨としてスケッチし、竜骨図が描かれました。描かれた竜骨図を見てみると、角や牙のある龍に見えなくもないですね!ゾウを見たことのない人々にとっては、龍の方が身近な存在だったのでしょう。

①太古の昔に本物のゾウが生息していた

②ゾウの骨の化石が江戸時代に発見され、人々は龍の骨だと考えた

③龍の骨として竜骨図が描かれたり、龍神伝説が作られたりした

④その竜骨図を現代の研究者が見て、ゾウの骨であることを突き止めた


この、何万年越しに①〜④が繋がったことを思うと、凄くロマンを感じる話ではないですか!?

ギリシャ神話の「サイクロプス」もゾウの化石が由来!?

ゾウを知らない人々がゾウの化石からその姿を連想することは難しいようで、ギリシャ神話にでてくる「サイクロプス」という単眼の巨人もゾウの頭の骨が由来とされてるそうです。

ゾウの特徴的な長い鼻は、筋肉でできているため骨には残りません。その付け根の頭部の中央に大きな空洞があったことから、一つ目の大きな動物であったと想像されたのでしょうか。

琵琶湖博物館では、ゾウの頭部の骨格標本を間近で観察することができます。もし自分がゾウという生き物を知らずに骨を見たら、どんな生き物を想像するのか? 昔の人になった気分で考えてみるのも面白いと思います!

龍のペットボトルアート

近江で特徴的な龍神信仰にちなんで、ペットボトルで製作された巨大な龍も展示されていました!
自動的に変わるライトの色によって印象が変化するので、実際に見に行って欲しいです!

琵琶湖博物館のレポートはPart2に続きます。お楽しみに!

※記事内の博物館の写真は、琵琶湖博物館で撮影したものです。
※博物館についての説明は、琵琶湖博物館のHPから一部引用しています。
※博物館の展示内容は、変更になることがあります。


滋賀県立琵琶湖博物館
https://www.biwahaku.jp/

住所:〒525-0001 滋賀県草津市下物町1091
TEL:077-568-4811 / FAX:077-568-4850
開館時間:9:30〜 17:00(最終入館 16:00)
休館日:月曜日(休日の場合は開館)、その他臨時休館あり