SNSで話題!?滋賀県立信楽高等学校陶芸部が作る【びわこ箸置き】ガチャガチャの裏側へ!

SNSで話題!?滋賀県立信楽高等学校陶芸部が作る【びわこ箸置き】ガチャガチャの裏側へ!

2026.7.13信楽・甲賀

高校生が作った【びわこ箸置き】のガチャガチャ?

biwacommon編集部のモリモトです!
Instagramを何気なく眺めていると、こんな投稿が目に飛び込んできました。

「びわこ箸置き、ガチャガチャ化!」
「信楽高校陶芸部が一丸となって、300個作りました!」
実際の投稿はこちら▶︎【びわこ箸置き】

陶芸部?箸置きをガチャガチャ?SNSでの発信力がすごい!…と投稿を見ているうちに、次から次へと気になることが浮かんできました。その裏側を知りたくなり、今回、滋賀県立信楽高等学校へ取材に行ってきました!

滋賀県立信楽高等学校 陶芸部!

滋賀県立信楽高等学校は、滋賀県南部・甲賀市信楽町にある高校です。

信楽町といえば、日本六古窯のひとつ「信楽焼」の産地として知られ、県内外から多くの観光客が訪れる陶芸の町。学校には「セラミック」「デザイン」「普通」の3つの系列があり、陶芸の技術やデザインについて専門的に学ぶことができます。

お邪魔した陶芸部には約20人の生徒が所属。日々作品制作に励み、全国大会でも活躍する実力を誇る陶芸部です。今回は、2年生と3年生を中心に、【びわこ箸置き】を制作している現場を見学させていただきました。

授業で生まれた【びわこ箸置き】

なぜ、びわこ箸置きが生まれたのか。気になる経緯について、びわこ箸置きの考案者である杉村先生(右)、そして信楽焼の技師として部活動を支えながらSNS運用を担当する洞先生(左)に詳しくお話を伺いました。

ーーびわこ箸置きの取り組みが始まったきっかけは何だったのでしょうか?

杉村先生: 元々はセラミック系列の授業で制作していた作品でした。授業では、石膏型を使って品質を保ちながら同じものを量産する技術「型起こし成形」を学びます。その課題作品を考える際、「せっかくなら学校の役に立つものを作りたい」と思ったんです。

そこで、滋賀らしさが伝わり、県民にも親しまれている「びわ湖」をモチーフにした箸置きを制作しました。生徒たちが授業で作った箸置きは、オープンキャンパスに来てくれた中学生や地域の方を中心に配布していました。

びわこ箸置きの作り方

せっかくなので作り方を近くで見せてもらいました。生徒たちはそれぞれ、役割を分担しながら作業の真っ最中。

まずは、石膏(せっこう)で作られたびわ湖の型のなかに、信楽の粘土を詰め込んで型を起こします。型から綺麗に取り出したら、木べらをやスポンジを使って丁寧に形を整えていきます。

ここからじっくりと乾燥させ、まずは1回目の窯へ。その後、釉薬(ゆうやく)を塗り重ねたら、いよいよ仕上げの工程。

びわ湖の形をした小さなくぼみの中へ、色とりどりのガラスの粒を丁寧に詰めていきます。これをもう一度、窯に入れて本焼きすることで、ガラスが溶けて、びわ湖の美しい水面のような輝きが生まれます。

「どれも100点」を目指して。ものづくりへの責任感。

みんなで楽しそうに雑談を交わしながら製作を進める生徒たち。どんな工夫をしているのか尋ねてみました。

「型を起こして形を整える工程はスピードも大切にしています。ただ、お金を払って買ってもらう商品なので、一つ一つ妥協せず、どれも100点の仕上がりになるよう意識しています!」

「ガラスの粒がこぼれてしまうと、焼き上がったときにびわ湖の形が崩れてしまうので、神経を使いながら向き合ってます!」

終始笑顔で作業を進める一方で、販売するための商品を作る責任感と、ものづくりに真摯に向き合う姿勢がひしひしと伝わってきました。

世代を超えて受け継がれた、びわこ箸置きガチャガチャ

ーーびわこ箸置きは以前から製作されていたとのことですが、今回初めてガチャガチャとして販売されることになったきっかけを教えてください。

洞先生: このガチャガチャのアイデアは、2年前の卒業生が「ガチャガチャにしたら絶対に売れますよ!」と提案してくれたことがきっかけでした。当時は量産する体制が整っておらず実現できませんでしたが、その想いを陶芸部のみんなが引き継いでくれて、今回ようやく形にすることができた企画です。

ーー「びわこに箸(はし)をかけてね」というキャッチコピーや、シークレット入りという遊び心も印象的でした。こうしたアイデアはどのように生まれたのでしょうか?

洞先生: 「びわこに箸(はし)をかけてね」というキャッチコピーは、陶芸部顧問の小西先生が考えてくれたものです。実は、小西先生も私も信楽高校の卒業生なんです。

シークレットについては、生徒たちから出たアイデアで、300個中3個だけのとってもレアな箸置きになりました。卒業生が生み出したアイデアに、今の生徒たちが新しい発想を加えながら完成させたことも、このガチャガチャの魅力だと思っています。

信楽焼ブランドと大人の事情…

ーーそんなびわこ箸置きですが、どんな人に手に取ってほしいですか?

洞先生: 滋賀愛がある方はもちろん、信楽を観光で訪れた方にもぜひ手に取っていただきたいですね。お土産としてはリーズナブルな価格だと思いますので!

杉村先生: 中学生にも回してもらって、信楽高校に興味を持ってもらえるきっかけになれば、それが一番うれしいですね。でも、ぶっちゃけ「400円」って中学生にとってはちょっと高いですよね?(笑)全6色+シークレットをコンプリートしようとしたら、ストレートで揃えても2,800円ですからね!

ーーえー、そうでしょうか?(笑)個人的には、信楽焼の箸置きが400円なんて十分お値打ちだと思いましたが!実際、この「400円」という価格設定には、どんな経緯があったのでしょうか?

洞先生:最初は僕たちも「100円とか200円で手軽に回せたらいいな」と考えていました。ですが、『信楽焼』というブランドを背負ったものだということに加えて、昨今の原料の値上がりやガチャガチャマシンの使用の仕様、トラブル防止対策などに踏まえて、「400円」に落ち着きました。

ーーなるほど!さまざまな背景を踏まえての「400円」だったんですね。

洞先生: そうなんです。そもそも利益を出したいわけではないので、使用している釉薬(ゆうやく)の中には400円以上の価値があるものもあります。ここだけの話、赤色の釉薬を使った箸置きはかなりお買い得ですよ(笑)

SNSで発信を続ける理由

ーー今回、SNSの動画をきっかけにお話を伺いに来ました。学校全体でSNS発信に力を入れられていますが、始めたきっかけを教えてください。

洞先生: 始めたきっかけは、中学生に興味を持ってほしいという思いからでした。これまでホームページなども熱心に更新していましたが、なかなか学校の魅力が伝わらなくて。今の時代ならSNS(Instagram)の方がPRしやすいのではないかと、手探りで始めました。

あとは、生徒たちが卒業したあとも、このInstagramを見返せば「あのとき、こんなことしてたなぁ」と思い出せる場所にしたくて。彼らの大切な青春の記録を残しておくためにも、発信を続けています。

ーー今も作業風景を撮影されていましたが、生徒の皆さんも撮影に全然抵抗がなさそうですね(笑)。

洞先生: そうですね!始めた当時はカメラを向けると少し恥ずかしがっていた生徒たちも、最近ではノリノリで映ってくれるようになりました。それどころか、「こんな企画はどうですか?」「この人気の音楽をBGMに使いましょう!」と、生徒の方からいろいろなアイデアを提案してくれるんです。SNSは僕たちより生徒たちの方が世代的に詳しいので、いつもアドバイスをもらいながら一緒に運営しています。

ーー学校内だけでなく、地元の方や地域からのリアクションも多いですか?

洞先生: ありがたいことに、町内の方からたくさんの反応をいただいています。実際、地元の高校でも学校でどんな活動をしているのかは、意外とわからないことが多いと思います。でもSNSを始めてからは、地域の方に「最近こんなこと頑張ってるんやね」「学校のイメージがすごく良くなったよ」と声をかけてもらえることが増えて、本当にやってよかったなと感じています。

また、県外から通っている生徒もいるので、親御さんにも安心してもらえるよう、生徒たちの楽しそうな姿を発信していきたいと思っています。

先生の学生たちへの想い

ーー今回のびわこ箸置きの製作やガチャガチャでの販売を通じて、生徒の皆さんにはどんな経験をしてほしいですか?

杉村先生: そうですね。「自分が作ったものが誰かに届き、喜んでもらえる」。そんな経験をしてほしいですね。社会に出てどのような仕事に就いても、その経験はきっと一生ものの大切な原点になると思います。

洞先生: ものづくりを通じて、「自分が夢中になれるものが見つかった」「熱中できるものに出会えた」という経験が、少しでも生徒たちの自信につながってほしいです。そして社会人になったときに、高校生活のあたたかい思い出として心に残ってくれたらうれしいですね。

「この学校に来てよかった」「陶芸をやって本当に楽しかった」と心から思えること。そして、いつか社会に出てから「また陶芸をやってみたい」と思えるような、未来の芽を育てるきっかけになればと願っています。

いよいよ【びわこ箸置き】がガチャガチャで登場!

さて、そんな卒業生の想いを受け継ぎ、信楽高校を愛する先生や生徒たちの情熱が詰まった【びわこ箸置き】のガチャガチャが、いよいよ設置されます!

〈販売情報〉
日時:2026年7月14日(火)13:00~
場所:信楽駅構内

信楽へおでかけの際は、ぜひ駅に立ち寄って、信楽高校の生徒たちが手作りした箸置きのガチャガチャを回してみてはいかがでしょうか?

お気に入りのカラーやシークレットをゲットしたら、写真を撮って「#びわこ箸置き」を付けてSNSでシェアしてみてください!詳細は、滋賀県立信楽高等学校の公式Instagramをチェックしてくださいね。

滋賀県立信楽高等学校【公式】Instagram
@official_shigaraki_high_school