美味しいものを食べるのが大好き! biwacommon編集部のニシオカです。
滋賀県と言えば水どころ、そして関西では兵庫県に次ぐ米どころでもあります。水と米から作られるもので代表的なものと言えば、日本酒。滋賀県内には古くから続いている酒蔵がたくさんあります。
そして、その日本酒が作られる工程で必然的に生まれるのが酒粕です。そもそも酒粕が一体なんなのか、皆さんはご存知でしょうか?
米や水など複数の原料が混ざり合って発酵すると、醪(もろみ)という固形物が出来上がります。この醪、簡単に言えば日本酒と酒粕が一緒になっている状態。これをギュ~ッと圧搾すると(上槽と言います)、日本酒が抽出されて酒粕が残るそうです。
酒粕にはタンパク質、食物繊維、ビタミンB群、ミネラルなど、他にもたくさんの栄養素が詰まっています。全国的に酒造りが盛んになった江戸時代以降、酒粕は庶民にとって気軽に摂取できる貴重な栄養源にもなりました。酒粕は古くから日本に伝わるスーパーフードということですね!
今でも粕汁、甘酒、漬物など、酒粕を使ったものは日常的に見かける機会が多いですよね。(ちなみに私は粕汁が大好きです。)
さて今回はそんな酒粕を使った、とっておきの滋賀みやげをご紹介します。
東近江市にある【工房しゅしゅ】。ここでは、滋賀県産の酒粕を使ったスイーツが作られています。
なかでも代表的なスイーツが『湖のくに生チーズケーキ』!
滋賀県にある六つの酒蔵の酒粕が使われているので、酒蔵ごとの風味の違いを楽しめるようになっています。きき酒ならぬ”きき酒粕”ができちゃうんです。
これまでに日本テレビの『ZIP』やNHKの『バリバラ』で紹介されただけでなく、観光庁主催の「世界に通用する究極のお土産 9選」、経済産業省によるクールジャパン推進プロジェクト「The Wonder 500」に選ばれるなど、名実ともに素晴らしいスイーツなんです。
こんなにすごいスイーツが滋賀県にあることがまず嬉しい!!
『湖のくに生チーズケーキ』はお手軽に購入できるプラカップ入りもあるのですが、酒蔵の名入りお猪口に入ったものが人気!ということで、今回は全6種のチーズケーキと酒粕ビスコッティがセットになったものを購入しました。
白くてなめらかな陶器のお猪口に、すっきりとした群青の文字が映えて美しい!それぞれの酒蔵で書体に違いがあるのもかっこいいですね。一般的なお猪口と同じサイズなので、1個だけ手に取ってみると“ちまっ”としていてどこか可愛らしさもあります。
きちんとした見た目なので、お正月の挨拶、お友達の結婚祝いなど、ハレの日のギフトにもいいですね。
<湖のくに生チーズケーキラインナップ>
【プレミアム】お猪口入り6蔵セット 4,290円(税込)
【淡麗】or【濃厚】お猪口入り3蔵セット 2,090円(税込)
【シンプル】プラカップ6蔵セット 2,268円(税込)
蓋を開けると白くてなめらかなチーズケーキが入っています。
酒粕を使用しているので独特の香りがするのかな?と思って口に含む前にまず香りをかいでみました。なんか、かいだことのあるいい香りがする……。発酵した、あの、もちもちでふかふかの……そうだパン種だ!パン種!
私は食べ物を別の食べ物に例えがちなのですが、皆さんもぜひ食べる前に香りをかいでみてほしいです。
話が逸れましたが、編集部スタッフ4人で食べ比べの会を開催しました。それぞれの酒蔵ごとに感想をまとめてみたので、召し上がる際にご参考になれば幸いです。
『喜楽長』 喜多酒造株式会社(東近江市池田町)
ニシオカ(以下N):一般的なレアチーズケーキよりも甘さが控えめでさっぱり。マイルドで初心者向けだから、日本酒を嗜まれない人にもウケそう。
ひーちゃん(以下H):酒粕の香りが鼻から抜ける!”和”のチーズケーキという印象。
たなか(以下T):クリームチーズが使われてるんですね。生クリームとヨーグルトも入ってる。
あや(以下A):まろやかで食べやすい味ですね。
『美冨久』 美冨久酒造株式会社(甲賀市水口町)
H:「米の粒を感じられるほど」……とあるように、素材感があります。
N:粕汁も物によってサラサラだったりつぶつぶだったりしますもんね。甘口の日本酒なのかな?
T:しっかり甘い!スイーツ感が強めなんだけど、口に含んだ時に酒粕の香りがふわっと抜けていくね。
『松の司』 松瀬酒造株式会社(蒲生郡竜王町)
N:喉の奥の方に酒粕の風味が残るけど、程よい感じ。甘さは控えめ。
H:バランスが取れたおいしさですね。少しほろ苦さを感じるかな?
A:喜楽長と似てるけど、それよりも酒粕の風味が強いですね。
『浪乃音』 浪乃音酒造株式会社(大津市本堅田)
N:一口目のインパクトが強くてガツンとくるから、お猪口の可愛い書体とのギャップがすごい。
A:日本酒感が強い! ビスコッティに一番合う。
T:知らずに食べたらお酒が入ってると思う人もいそう。ブランデーやウイスキーのような風味もある。
H:砂糖の甘さじゃなくて、熟成したお酒の甘さがありますね。
『萩乃露』 株式会社福井弥平商店(高島市勝野)
N:高島って水が綺麗で有名ですよね。普通のチーズケーキっぽくて、あっさりしていて食べやすい。
T:これもスイーツ感が強めですね。クリームチーズの風味もしっかり感じられる。
A:酒粕とのバランスがとてもいいですね。すっきりとした甘さ。
H:とってもなめらか!ほのかに酒粕の味がしておいしいです。私は一番好きです。
『七本鎗』 冨田酒造有限会社(長浜市木之本町)
H:見た目はすごくマット。色も濃いですね。パンチのある味。
N:日本酒の香りがとっても強い。他のどれとも味が似てないから、酒粕自体の味が独特なのかな。
T:苦みを感じるほど酒粕が濃いのが特徴的。
A:すごく濃厚!日本酒が好きな人は絶対に好きだと思います。
全6種のチーズケーキを食べ比べてみましたが、酒蔵それぞれの個性が出ていて面白かったです。まさに”きき酒粕”ですね。普段、酒粕を買う時は一度に何種類も買うことがないので、貴重な体験でした。
私は日本酒を嗜む機会が少ないのですが、粕汁や甘酒のように気軽に食べることができたので、日本酒が好きな人にはもちろん、少し苦手かな……という人にも自信を持ってすすめられます。大きすぎず小さすぎずちょうどいいサイズ感なので、一人で食べ比べてもいいし、今回のように何人かで集まって食べて感想を言い合うのも楽しいですよ!
また、このチーズケーキの最大の魅力は、酒粕が日ごとに熟成を増して、香りと味わいが変化していくことです。今回、私たちは購入してから1週間程度経過した状態で食べたのですが、程よく熟成され、酒粕とクリームチーズが絶妙にマッチしていたように思います。
時期によって賞味期限も変わりますので、お好みのタイミングで召し上がってみてください。
夏期=4月頃~10月頃 製造日含め10日間
冬期=11月頃~3月頃 製造日含め14日間
食べた後のお猪口は日本酒を入れて呑んだり、インテリアとして飾ってもお洒落。工房しゅしゅでリサイクルも実施されています(6個で300円分の「工房しゅしゅ商品券」と交換)。
工房しゅしゅを運営するのは、障がい者の労働と生活を支援する「社会福祉法人あゆみ福祉会」。福祉作業所で働く利用者さんの工賃アップを目指す中で誕生したという経緯があり、購入した商品の売上が利用者さんの自立に繋がります。
「しゅしゅ」はフランス語で「お気に入りのもの」という意味。今回ご紹介したチーズケーキ以外にも、丁字麩を使ったラスク、雪野山麓で栽培されたいちじくを使ったバターサンドなど、おいしそうな焼き菓子がまだまだあります。あなたの「お気に入りのもの」を見つけてみてくださいね。
<店舗DATA>
工房しゅしゅ
住所:〒527-0082 滋賀県東近江市上羽田町786-1
TEL:0748-20-3993
営業時間:10:00~18:00
定休日:月・木曜日
公式サイト:https://chou-chou11.com/
オンラインストア:https://chouchou11.shop-pro.jp/